「キュティア通信:今日もキュティアなワンちゃんと♪」の人気コラムより、
獣医師佐々木彩子のコラムを抜粋し転載しています。
★予防医療について考えよう 〜その2:フィラリア予防について〜
2012年05月18日 VOL.19だいぶ暖かくなり、そろそろ蚊を見かけた方も多いのではないでしょうか。
今回はフィラリア予防についての素朴な疑問についてお話していきたいと思います。
フィラリア予防を行う前に、
病院でフィラリア感染の有無を確認してからお薬を飲ませるのはなぜでしょうか?
それは、投薬もれがあったり、最終投薬日が早すぎた場合など、
万が一フィラリアに感染している状態で予防薬を飲ませると大変危険だからです。
犬フィラリア成虫が産む子虫(ミクロフィラリア)が
犬の体内にいることを知らずに予防薬を飲ませた場合,
一度に大量のミクロフィラリアが死滅し
心臓の血管に詰まりショック症状を起こし
最悪の場合は死に至ります。
そのため毎年しっかり予防を行っていても、検査をしてから飲ませるようお願いしています。
また、当クリニックではフィラリア検査のために採血を行うので、
同時に血液生化学検査で内臓のチェックも行うことをおすすめしています。
年に一度健康チェックを行うのによい機会だからです。
さて、検査をしていざ投薬!でも投薬時期はいつからいつまでが正しいの?
これは地域によって異なります。
冬でも暖かい地域は長く飲ませる必要があります。
目安は蚊が見られ始めて
1ヶ月後から最後に蚊を見てから1ヶ月後が投薬期間となります。
では、なぜ1ヶ月後なのでしょうか?
毎月1回飲ませるのだからお薬が1ヶ月効いている
と思われている方もいると思いますが、実はそうではありません。
犬フィラリア症の予防薬は、
駆除効果が持続するのではなく、
投薬前1ヶ月間に感染したフィラリアの幼虫を
心臓に寄生してしまう前に(成虫になる前に)駆除するものなのです。
フィラリアの幼虫は数回脱皮を繰り返して成虫になります。
予防薬は全ての段階の幼虫を100%駆除してくれるのではなく、
ある特定の時期の幼虫を駆除します。
つまり、毎月投薬していても、実は一部の幼虫は完全に駆除できていないのです。
しかし、その1ヶ月後に、
生き残った幼虫は予防薬が100%効果を発揮する段階に成長して、
1ヶ月後の投薬で駆除することができるのです。
これが毎月あるいは蚊が活動を停止してから1ヶ月後まで投薬をする理由なのです。
少し難しいお話でしたが、
毎月定期的に駆虫することでフィラリア症の発症を予防することができるのです。
「歳だしもう予防しなくてもいいわ」と言わず、
予防さえすれば防げる病気です。しっかりと予防してあげましょう!
それではハッピードッグライフ☆
★予防医療について考えよう 〜その1:狂犬病について〜
2012年04月19日 VOL.18今年も予防医療のシーズンがやってきました。
毎年のことで、何度も聞いているし、飽きてしまうわ
という方もいると思いますが、予防さえしっかり行えば、防げる病気です。
今年はなぜ大事なの? という視点でお話したいと思います。
その1は狂犬病の予防注射についてです。
狂犬病の予防注射はなぜ法律で義務付けられているのでしょうか?
怠ると20万円以下の罰金に科せられることもあるようです。
狂犬病は、
病名に「犬」と書いてありますが、人を含む全てのほ乳類が感染する病気です。
発症後の死亡率はほぼ100%で、治療法はなく、毎年世界中で約5万人の死者を出している
「最も致死率が高い病気」の一つです。
人が狂犬病に感染する可能性が最も高いのが、犬に咬まれたり、傷口を舐められた場合であることから、
犬への予防注射が法律で定められました。
50年以上国内での発生がないことから、狂犬病ワクチンの接種率は年々低下していて、
いつ狂犬病が海外から持ち込まれてもおかしくありません。
犬に限らず、狂犬病に感染している動物がペットとして海外から日本へ持ち込まれる可能性は常にあります。
海外の事例として、輸入されたハムスターが狂犬病に感染していて、人を咬む事故が発生しています。
狂犬病に感染しているハムスターが
もし愛犬を咬むなどという事故が起こったら・・・考えたくないですね。
こうした理由から、 シニア期に入っても体調に問題がなければ、毎年の予防にご協力をお願いします。
狂犬病のワクチンは一般の犬用混合ワクチンよりも副作用は少ないですが、シニア期に入ったら、
集団接種ではなくかかりつけの病院での接種をおすすめします。
ただ、義務付けられているからといっても、
持病を抱えていたり
老齢で体力が衰えてきている場合は
無理に打つ必要はありません。
かかりつけの病院で相談し、打たない方がいい場合は
「予防接種実施猶予証明書」を発行してもらいましょう。
迷ったら先生にまず相談!
今後のためにも、何でも気軽に相談できるかかりつけの先生を見つけましょう。
それではハッピードッグライフ☆
★シニア犬に多い病気 〜第3回:変形性関節症について〜
2012年03月18日 VOL.173回にわたってお送りしているシニア犬に多い病気シリーズ、最後は変形性関節症についてお話します。
みなさんのワンちゃんの歩き方は正常ですか?
「うちの子は小さい頃から お尻を振りながら歩いているわ。」
「座るときに女の子座り(足を片側に流して座る)をしているわ。」
「時々足を引きずって歩いているわ。」
など、思いあたることはありませんか?
変形性関節症とは、関節軟骨の損傷や変形を特徴とする病気です。
レトリバー種などの大型犬は遺伝的に股関節や肘のトラブルが多く、
チワワやトイプードルなどの小型犬は膝のトラブルが多く認められます。
しかし、
生まれつき関節や骨に異常があり、
歩き方がおかしい場合でも、
飼主様は小さい頃からその歩き方を
見てきているので、異常に気づかないこともあります。
また、 関節のトラブルは外傷や加齢、肥満なども原因となるので、すべての犬種で起こりうる問題です。
変形性関節症は、
放っておくと犬は歩くのを嫌がるようになり
運動不足から体重が増えて
ますます関節に負担がかかる
という負のスパイラルに陥ってしまいます。
完全に歩けなくなり、寝たきりになってしまう前に、予防・治療しましょう。
以前は、
非ステロイド系消炎鎮痛剤による治療が一般的でしたが、関節軟骨成分の生成を助ける注射を
することによって、変形性関節症の進行を抑える治療も行われるようになってきました。
予防としては、まず歩き方、座り方の異常に早く気づいてあげることです。
そして、日々の適切な運動と食事管理、サプリメントの使用で進行を遅らせることができます。
また、
当クリニックで行っている整体治療は、コリかたまった筋肉をほぐすことにより関節の動きがスムーズに
なりますので歩き方が気になるという方はぜひお気軽にお問い合わせください。
残念ながら遠くて来院できないという方は、3月17日発売の当クリニック監修、
「シニア犬の健康生活大百科」(文化出版局)に、自宅でできるストレッチやマッサージを載せてありますので
参考にしてみてください。
シニア犬になっても、元気にお散歩ができますように♪
★シニア犬に多い病気 〜第2回:腎不全について〜
2012年02月17日 VOL.161年で最も寒い季節ですね。
寒いと冷たいお水を飲むのを嫌がるコもいます。その場合ぬるま湯にしてあげると飲むかもしれません。
また
冬場はいつも飲水量が減るのに
なんだかいつもよりお水をよく飲んでいるかも・・・
と思ったことはありませんか?
それは病気のサインかもしれません。
飲水量が増える病気はいくつかありますが、今回はそのうちのひとつ「慢性腎不全」についてお話します。
腎臓の主な働きは、
体に不必要になった老廃物や毒素を尿と一緒に排泄することです。
また、
骨の代謝や造血
水分バランスの調節など
体を維持するための重要な役目も果たしています。
腎臓の機能が低下すると(=腎不全)
老廃物や毒素が十分に排泄されなくなり
全身に毒素がまわってしまいます(=尿毒症)。
主な初期症状は、
元気・食欲が低下し
水をよく飲むようになり
薄い尿を多量に
するようになります。
進行すると、
体重減少
脱水
貧血
嘔吐
下痢や便秘
などの症状が現れ、
末期になると、
けいれん
などの神経症状が出ることもあります。
高齢の犬に多く見られる慢性腎不全は、完治することは難しいため早期発見が重要です。
血液検査で腎臓が悪いとわかった時には、すでに腎臓の約80%が働いていない状態なのです。
ではどうしたら早期発見ができるの!?
それは尿検査で尿の比重(オシッコの濃さ)を測る検査をすることで、血液検査よりも早く腎機能の低下を
キャッチできます。
また超音波検査で、
腎臓の形態
大きさ
を定期的に調べるのも大切です。
もし腎不全になってしまったらどうするの・・?
治療は、たんぱく質を制限した適切な食事管理と薬によって進行を抑えることができます。
それでも症状が悪化してきてしまった場合には点滴治療をします。
また人間と同じように透析による治療を行っている病院もあります。
シニア期に入ったら、飲水量と尿量を時々チェックし、記録しておきましょう。
定期的な検査が病気の早期発見の基本です。
「元気だから大丈夫」ではなく、安心のためと思って、定期的に検診を受けましょう!
それではハッピードッグライフ☆
★シニア犬に多い病気 〜第1回:心不全について〜
2012年01月16日 VOL.15お正月においしいものをもらって太ったコはいませんか?
さて今年はまずはシニア犬に多い病気についてお話していきたいと思います。
動物は身体の調子が悪くても、それを言葉にはできません。
また犬はリーダーである飼主に忠実なため、散歩や遊びに誘われると元気なふりをしてしまうことがあります。
犬は本当に動けない位具合が悪くならないとそのそぶりを見せないのです。
なので、日々の生活の中のちょっとした変化をキャッチしてあげる必要があります。
今回は年齢を重ねるとともに増えてくる心不全についてお話します。
心不全とは、血液を体中に送っている心臓の働きが悪くなった状態をいいます。
様々な原因がありますが、特に多いのが「僧帽弁閉鎖不全症」です。
これは、心臓の弁の閉まりが悪くなり、血液が逆流してしまう病気です。
大型犬よりは小型犬(キャバリア、マルチーズ、シーズー、トイ・プードル、ポメラニアン、チワワなど)
がかかりやすく、またオスの方がメスより約1.5倍の確率で発症しています。
この病気は初期の段階ではほとんど症状がみられないこともあり、ワクチンや健康診断の時の聴診で発見される
ことが多い病気です。
初期症状は
なんとなく元気がなく疲れやすい
呼吸が乱れやすいなどで
加齢による変化とあまり区別がつきません。
そして
徐々に散歩を嫌がるようになり
食欲も落ちて
朝方や興奮時に咳をするようになります。
さらに進行すると
失神発作や体のむくみが現れ
肺に水がたまる肺水腫という病気にも発展します。
この病気の原因はよくわかっていませんが、加齢と遺伝的要素が関与しているのは明らかです。
また残念ながら、現在ではこの病気を完治させる方法は見つかっていません。
しかし、お薬を飲ませることによって心臓の負担を軽くし、病気の進行を遅らせることができます。
また、食事や運動量をコントロールすることも病気の進行を遅らせるためには重要です。
まずはシニア世代を迎えたワンちゃんは動物病院で健康診断を受けて、病気の早期発見を心がけましょう!
それではハッピードッグライフ☆
冬場に多い下部尿路疾患のお話
2011年12月15日 VOL.1412月に入り寒い日が続いていますが、体調など崩してはいませんか?
先月冒頭で、寒い季節になると、泌尿器系の病気が増えるというお話をしました。
最近も検査で異常を示すコが増えているので、今回は冬場に多い下部尿路疾患についてお話したいと思います。
尿検査ではいったいどんな病気のサインがわかるのでしょうか。
尿検査は、
試験紙による検査
顕微鏡検査
尿比重の測定
を行うのが一般的です。
その他にも特殊な検査がいくつかありますが、一般的なものについてお話します。
まず、試験紙では
膀胱炎などの下部尿路疾患だけでなく、
糖尿病や腎臓・肝臓の病気などが隠れていないか
がわかります。
顕微鏡では
結石のもととなる結晶成分が出ていないか、
細菌や異常な細胞がないか
などを見ます。
また、尿比重測定では
オシッコの濃さを測ることによって
腎臓の機能をチェックすることができます。
尿比重測定は
血液検査よりも早く腎機能の低下を知ることができるので、シニア期に入ったら定期的なチェックをおすすめします。
さて、なぜ冬場は尿石症や膀胱炎などの下部尿路疾患が増えるのでしょうか?
その原因に、寒くなると飲水量が減ることが関係しています。
飲水量が減ると
尿量が減り
尿が濃縮され
結晶ができやすくなります。
結晶には
尿のphが高くなる(尿がアルカリ性になる)と
できやすくなるストルバイト結晶や
体質やphが低くてできやすい
シュウ酸カルシウム結晶などがあります。
結晶の表面は凹凸があるため、細菌が繁殖しやすくなり、放っておくと膀胱炎になる可能性があります。
また、逆に膀胱炎になると細菌によって尿のphが高くなり、ストルバイト結晶ができやすくなります。
このように尿石症と膀胱炎は相互に関係しています。
たびたびトイレに行っている
トイレの失敗をする
排尿に時間がかかる
排尿の姿勢をとっているが出ない
尿に血が混ざっていることがある
などの症状が出たら、すぐに病院で検査してもらいましょう。
また、当院のしつけ教室に来ているコ達のように何も症状は示していないけれど、検査してみたら結晶が
たくさんでていた!
などということもあります。
症状がなくても冬場は一度オシッコの検査をすることをおすすめします。
それではハッピードッグライフ☆
老犬の整体マッサージその2
2011年11月15日 VOL.13秋〜冬は飲水量が減り、泌尿器疾患(尿石症や膀胱炎など)が増える季節です。
当クリニック併設子犬のしつけ教室ドッグベースキャンプの通学犬の尿検査を行ったところ、
やはり数頭に尿石症が認められました。
皆、特にこれといった症状は示していませんでしたが、尿中には結晶が認めらました。
いつもと排尿の様子が変わらなくても、尿検査をしておくと安心です。
さて、老犬の整体マッサージについてお話してきましたが、今回は実際にあった体験談についてです。
寝たきりになって2週間位経ち
食欲も少し落ちてきていて
全身の筋肉はなくなり
座らせても自分の体重を支えることができない
16歳のコが来院しました。
正直にお話しますと、今まで見てきたなかで一番やせていて、マッサージをする筋肉すらない状態で、
どこまで回復できるかは検討もつきませんでした。
そのコの場合、最初は1週間に1回のペースで通っていただきました。
すると、1、2回の整体で丸まって寝ていた背骨が伸びて血行がよくなりました。
次第に股関節の可動もよくなってきて、下半身の方にも少しずつ肉がついてきました。
その後は2週間に1回程度へと間隔を広げていき、
4ヶ月位経った今は前足で体を支えて座ってご飯を食べられるようになるまでに回復してきました。
また、前足がしっかりしてきたので、車椅子に乗せると少しではありますが前に進めるようになりました。
今もそのコは持病と闘いながら頑張っています!
以前お話したように、筋肉が落ちる前に早めのメンテナンスをすれば、より長い間元気に歩くことができます。
歩き方が遅くなったり、散歩に行きたがらない、段差を嫌がる、腰が落ちてくる
などの症状が少しでも現れたら痛みのサインです。
早めにケアをしてあげることが、ハッピーなシニアライフを送るコツです!
老犬の整体マッサージ
2011年10月15日 VOL.12愛犬とのお散歩を楽しめる季節になりました。
さて、老犬の運動について採り上げてきましたが、今回は犬における整体マッサージの効果について
お話したいと思います。
前回、足腰が弱ってきているサインについてお話しました。
犬は前肢で体重の約7割を支えています。歳とともに前肢で身体を支える割合が多くなり、
徐々に後肢を使わなくなっていくため、足腰から弱っていくのです。
そして、足腰が弱ると前肢や肩首にかかる負担がとても多くなり、筋肉がかちかちにコリ固まります。
首が垂れ下がって上がらないコはいませんか?
犬の体型は人間と違い、首にかかる負担がとても大きいです。首が上がらないとご飯も食べにくく
なりますね。当院にもそのようなコが多く来院されます。
今までに整体マッサージを受けた全てのワンちゃんに肩から首のコリが認められています。
また、多くは股関節の開きが悪く、後肢の幅がせまくなっています。長年の座り方や寝方のクセにより
背骨がゆがんでいることもあります。
そのような症状を軽減してあげることにより、背筋がまっすぐになって歩行が楽になったり、血行がよくなって
衰えていた後肢の筋肉がついてきたりと様々な改善がみられます。
この改善はマッサージを早期に受けられるほど顕著に認められます。
というのも、完全に筋肉がなくなり、寝たきりの状態になってからですと、そこから筋肉をつけていくのに
ものすごく時間がかかるからです。
「まだ歩けているから大丈夫」ではなく、
筋肉があって歩けているうちに身体のメンテナンスが必要なのです。
でも、うちの子はもう遅いかも・・・と諦めないで下さい。
寝たきりになってしまってからでも遅くはありません。
次回は寝たきりなってからマッサージを始めたワンちゃんの実際の体験談をお話したいと思います。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
老犬の運動
2011年9月15日 VOL.11前回から老犬の運動についてお話しています。
今回は足腰が弱ってきているサインの見極め方についてです。
最近16歳前後のワンちゃんが多く来院されますが、つい先週まで散歩していたのに急に腰が立たなくなった、
というコが立て続けに見受けられます。
徐々に足腰が弱くなってきていたのでしょうが、飼い主様から見ると立てなくなるのは急にやってくるような印象です。
立てなくなって1週間というワンちゃんでも腰から下の筋肉はとても細くなっています。
それだけワンちゃんにとっての1週間は長いということです。
その「徐々に」を見つける方法ですが、
まず初期は散歩に行きたがらない
階段や坂道を嫌がる
足を持ち上げるとよろけたり嫌がる
といった症状です。
これは体のどこかに異常があるサインです。
もちろん心臓が悪かったりという内臓の異常から来る運動不耐性のこともありますが、多くは関節の痛みによるものです。
そして、だんだん後肢の歩幅がせまくなり、腰の位置が上半身より低くなってきます。
また股関節が硬くなり足を左右に開けなくなりお座りの体勢も今までと変わってきます。
それでもワンちゃんはヨタヨタしながらも歩きますが、この時には下半身の筋肉は相当落ちてきています。
筋肉が完全に落ちてしまってからのリハビリトレーニングはとても大変なので、
まだ歩けているうちのトレーニングが重要です。
トレーニングは段階にもよりますが、目標を決めて毎日少しずつ取り組みましょう。
坂道の上り下りやおやつでつって動かすだけでもかまいません。
トレーニングも楽しくやることが大切です。
動物の回復力はとてもすごく、
寝たきりになってしばらく経ち
下半身の筋肉もほとんどなく
骨格がむきだしになっている
ようなコでも、
整体マッサージで下半身のリンパの流れや血行を良くしてあげることによりお肉がついてくるのです。
次回は整体マッサージによる効果の体験談をお話ししようと思います。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
老犬のお散歩
2011年8月15日 VOL.10時々、ものすごく暑い日の昼間に犬の散歩をしている方をお見かけします。
しかし、犬は人間と違って体高が低く、アスファルトは火傷するほど熱くなっていることもあります。
お散歩が大好きなワンちゃんは暑くても喜んで外に行きたがりますが、
熱中症の予防のためにも朝晩の涼しい時間を選んでお散歩するようにしましょう。
特に老犬は体温の調節機能も衰えてきますので、注意が必要です。
耳がものすごく熱い、
呼吸が荒くぐったりしている
などの症状が見られたら熱中症の疑いがあるのですぐに病院に行きましょう。
今年は節電のためエアコンの使用を控えなければなりませんが、人間用の冷たいジェルマットなどをひいておくと、
うちのもうすぐ14歳の愛犬も気持ち良さそうに寝ています。
色々な工夫をして夏の暑さを乗り切りましょう。
暑くて散歩に行きたがらないコも多いと思いますが、足腰が痛くて歩きたがらないコはいませんか?
歩きたがらないと「歳だしそろそろ散歩はしなくていいかな」と考えるママも多いでしょう。
しかし、足腰や体力に衰えが見え始めたからといって運動をやめてしまうと、
血行が悪くなり、体の節々が硬くなり、
筋肉が細くなります。
すると、だんだん日常の動作がしにくくなり、早く寝たきりになる可能性があります。
ヘルニアや関節炎などの疾患がある場合は別ですが、負担にならないような適度な運動はした方がよいでしょう。
次回は老犬の運動について当クリニックでの実体験を交えてお話したいと思います。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
老犬の予防医療 おまけ
2011年7月15日 VOL.9愛犬の顔に黒いイボ!?と思ったらダニだった!なんて経験はありませんか?
ノミ・マダニが怖いと言われる最大の理由は何といっても「とっても身近な場所に感染の危険性がある」ということです。そして、様々な病気を媒介するという点です。
ノミやマダニの寄生による症状は貧血やアレルギー性皮膚炎などですが、問題は、マダニは犬の命にかかわる「バベシア」という原虫を伝播することです。バベシアは、マダニの吸血の際に犬の血管内に注入され、赤血球内に侵入して、赤血球を破壊します。全身に酸素を運んでいる赤血球がどんどん壊されていけば、衰弱が進行して、ついには全身性の酸素不足状態からショック状態に陥り、命を落としてしまうのです。
その他にもいくつか人にも感染する病気の媒介もします。寄生しても痒がるだけと思っていたら大間違いなのです。
そしてもう一つの間違い
「冬になれば、ノミはもういなくなるんでしょ?」
飼い主様からそんな声をよく耳にします。
けれど、意外かもしれませんが真冬でも平均で犬では10頭に1頭、猫では5頭に1頭の割合でノミの被害が認められているのです。これは飼育環境が屋内中心になってきて、冬でも暖かい環境にいるからです。
また、ノミのライフサイクルは、繁殖のピークシーズンでは2〜3週間でひとまわりすると言われていますが、温度が低ければ何と180日もかかる場合があるという報告もあるのです。つまり、卵や幼虫、さなぎといった未成熟期のノミは、たとえこの冬の間に成虫になることはできなくても、やがて春が来れば一気に成長してペットたちに寄生することができるのです。
冬でもノミは生きている!という事実を忘れずに、年間を通してのノミ対策をおすすめします。
最近新しく飲み薬タイプの予防薬も発売されました。従来のスポット剤タイプのお薬よりも速くノミ・マダニの吸血を阻止し、吸血回数も大きく減らすようです。また、経口薬なので全身の隅々まで駆除効果を発揮します。
シャンプーを頻繁にする、皮膚疾患がある、スポット剤をつけていても顔先にマダニがついていたことがあるなどの場合は飲み薬タイプのノミ・マダニ予防薬を試してはいかがでしょうか?
老犬も外に一歩出ればノミ・マダニの感染の危険があります。
定期的な駆除剤の投与によってノミ・マダニから守ってあげましょう。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
老犬の予防医療 その3
2011年6月15日 VOL.8老犬の予防医療シリーズ その3は混合ワクチンについてです。
前回お話した狂犬病予防注射と違い、混合ワクチンは法律で義務付けられているわけではありません。
しかし、伝染病から愛犬を守るために混合ワクチン接種はとても大切です。
混合ワクチンは種類がたくさんあり、何種を打ったらいいか迷ってしまう方もいると思いますが、年齢や地域、
生活環境によって適した種類は変わってきます。
例えば、
都心に住んでいてほとんど生活は室内、散歩で少し公園に行く程度であれば5種、6種ワクチンで良いと思います。
自然に囲まれたお家や、都心に住んでいても休みの日に山や川に連れて行って遊ぶのであれば、7種以上のワクチンをおすすめします。
というのも、7種以上にはネズミの尿を介して感染するレプトスピラ症の予防ワクチンが含まれているからです。
レプトスピラ症は発生例はそれほど多くないですが、人にも感染する病気で、水害が起きた際にネズミ接触していなくても感染が起きた事例があります。
また、年齢によっても種類をかえていく必要があるかもしれません。
種類が多いほど身体に負担もかかりますし、アレルギー反応が起こる可能性も高くなります。
ですから、若いうちは8種、歳をとってきたら最低の5種にする、など、その子にあったワクチンプログラムをかかりつけの先生と相談して立てていくと良いでしょう。
8種でアレルギーが起きた子でも5、6種なら大丈夫なこともありますし、ワクチンメーカーを変えるだけでアレルギーが起こらないこともあります。
老犬なのでワクチンは負担になるのでは?
と思う方が多いと思いますが、狂犬病の予防接種と同じように、打てる体調であるのか、かかりつけの先生と相談するのが一番です。
毎年しっかり予防してきた子は打つのを1年に1回ではなく、2年に1回にするなど期間をのばしても良いでしょう。
その場合は抗体がちゃんと残っているか抗体検査をすることをおすすめします。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
老犬の予防医療 その2
2011年5月15日 VOL.7狂犬病の予防注射はなぜ法律で義務付けられているのでしょうか?
狂犬病は、病名に「犬」と書いてありますが、人や犬を含むすべての哺乳類が感染する病気です。
感染源として、イヌやネコのほかに、コウモリ、キツネ、アライグマなども問題になっています。
日本では1956年以来発生はしていませんが、世界中では今も年間約50、000人が命を落としています。
海外では、狂犬病が発生していない国の方が少ないくらいです。
発症してからの有効な治療法がないため、ワクチンによる予防が義務付けられています。
近年、狂犬病ワクチンの接種率は低下していて、予防注射実施率は約40%と、流行を防ぐために必要と
されるWHO(世界保健機関)のガイドライン70%をはるかに下回っています。
このままですと、いつ狂犬病が海外から持ち込まれてもおかしくありません!
犬に限らず、狂犬病に感染している動物がペットとして海外から日本へ持ち込まれる可能性は常にあり
ます。海外の事例として、輸入されたハムスターが狂犬病に感染しいて、人を咬む事故が発生しています。
ちなみに日本に輸入される動物はハムスターだけでも、年間約50万匹にのぼっています。
こうした理由から、シニア期に入っても元気で食欲もあり、外に出てお散歩をするようであれば接種すること
をおすすめします。
ただ、義務付けられているからといっても、持病を抱えていたり、老齢で衰弱している体に無理に注射を打つ
と危険なこともあります。その場合、かかりつけの獣医師さんに相談してください。
予防注射を受けない方が良いと判断された場合、「予防接種実施猶予証明書」を発行してもらい、市町村に
申請します。こちらも毎年申請が必要となります。
狂犬病ワクチン 打つか、打たないか・・・・
迷ったときは打てる体調であるのか、検診も兼ねてかかりつけの病院で診てもらいましょうね☆
それではハッピー!シニアドッグライフ。
老犬の予防医療 その1
2011年4月15日 VOL.6もう老犬だし・・・、予防はしなくていいかしら?
そんな声を時々耳にします。そこで、老犬の予防医療について3回にわたって考えてみたいとおもいます。
【その1 フィラリア予防について】
犬が蚊にさされることでフィラリアの感染子虫が体内に入ります。フィラリアのお薬はその子虫を駆除することにより、成虫になるのを防ぐ駆虫薬。
「えっ 駆虫薬!」
少し怖いイメージがありますが、副作用はほとんどありません。また、他のお薬との併用も可能です。
フィラリアは蚊に刺されなければ感染することはありません。
でも、お散歩の時や、お家の中にも蚊はいますので感染する可能性は十分にあるのです。
そこで悩むのが、考えたくはありませんが・・・・老犬の寿命とフィラリア症が発症するのとどちらが早いか、という点です。
子虫は約7ヶ月で成虫になり、心臓に寄生し、急死にいたらすことがあります。ですから、余命数日・・・、
とわかっているのであれば飲ませる必要はありません。
しかし、痴呆がはじまったり、歩けなくなってからも半年、1年と頑張る子もたくさんいます。
「老犬だからもう予防はしなくてもいいかな・・・」ではなく
「予防さえすればほぼ100%防げるフィラリア症」と考え、最後までしっかり予防してあげましょう。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
若さを保つ秘訣三か条 その2
2011年2月15日 VOL.4若さの秘訣三か条その2は『運動』です。
シニア期のワンちゃんは4〜5歳のワンちゃんたちに比べ、少しずつ筋力が落ちてきています。
そのため、若い頃と同じような激しい運動では筋肉や関節に負担がかかってしまいます。
若さのための運動とは「適度な運動」となってきます。
「適度」、とはどの程度?
それは若いころどれくらい体をうごかしているか、にもよります。ワンちゃんの様子を見ながら行うほかありません。
ただあまり激しく方向転換をしたり、段差のあるようなところでの運動は関節を傷つけますので注意しましょう。
また体重の半分以上を前足で支えて生活をしているワンちゃんたちは、年を重ねるごとに後ろ足の意識が薄くなってきます。
特に体の小さいワンちゃんは抱っこが出来てしまうので、知らず知らず後ろ足を弱らせるお手伝いをしてしまうこともあります。
後ろ足を意識させるためには、後ろ足にも体重がかかるような動きを取り入れます。
緩やかな上り坂や階段、起伏のある山道、砂利道など、全身に体重移動があるような動きです。
いずれも転倒や、すべるなどして怪我をすることがないように、じゅうぶんワンちゃんの様子を見て取り入れてみてくださいね。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
※当コラムは前任獣医師の執筆です。
若さを保つ秘訣三か条 その1
2011年1月15日 VOL.3新しい年が始まりました。
今年も皆さまとパートナーのワンちゃんとがよいお年でありますように。
さて今回のテーマは、「若さを保つ秘訣 三か条 その1」。
みなさんご自身は若さを保つために何をしていらっしゃいますか?
健康のために、といろいろ思い浮かべることがあると思います。
一番多いのは・・・そう『食』に関することではないでしょうか。
ワンちゃんも同じですね。
年齢に関係なく食事をおいしそうにモリモリと食べてくれる姿はうれしいものです。
おいしく食べられるためのお腹の調子のバロメーターは「ウンチの状態」です。じゅうぶんに消化吸収されたよいウンチはティッシュでつまめるほどよいかたさで、量は少なく、においもそれほどきつくありません。
消化管が元気であればよいウンチはスムーズに出ます。わるいウンチが長く続くと腸の働きが悪くなり、
大事な栄養素をじゅうぶんに吸収することができなかったり、有害な物質が滞ってしまったりして、
健康状態に影響が出てきます。
『食』にまつわる話はまだまだありますがまずは、健康な腸から!
毎日様子を見てあげてくださいね!!
それではハッピー!シニアドッグライフ。
※当コラムは前任獣医師の執筆です。
いつからシニア期?犬の年齢のお話
2010年12月15日 VOL.2さて今回は「犬の年齢」のお話です。
「人間の年にすると〇歳!」とよく耳にしますね。犬の高齢化が進み犬の年齢の換算法も細かく考えられるようになりました。
小・中型犬は、1年で人間の15歳、2年で24歳、3年目からは1年が人間の4歳分。
大型犬は、1年で12歳、2年目からは7歳分とします。
シニア期の入り口、人間でいう還暦60歳でたとえると、小・中型犬は約11歳大型犬は約8歳となります。
平均寿命も考えてみましょう。
犬種や飼育環境などにもよりますが、小・中型犬では14〜15歳、大型犬で約10歳。
つまり現在の犬の平均寿命は人間でいうと、70歳代ということになります。
この数字をみるとまだまだワンちゃんの平均寿命が伸びる気がしてきました^^。
とはいえ、1年に4〜7歳分の年を重ねてしまうワンちゃんたち、毎日を大切に過ごしていきたいですね。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
※当コラムは前任獣医師の執筆です。
体に必要な「水」の話
2010年11月15日 VOL.1 創刊号健やかなシニアドッグライフをおくるためのヒントを一緒に考えていきましょう。
今年の夏は暑かったですね。
ようやく気温や湿度もすごしやすい陽気になりました。夏にくらべるとワンちゃんも活発になり、食欲も増えて
ホッとしているかたも多いと思います。寒い冬に備えて体を整えてゆくこの時期に気をつけたいのが「水分」。
気温や湿度が下がると飲水の量は減ってきます。特にシニア期のワンちゃんたちは、運動量が少なめなので
渇きの自覚も減ってきます。
ワンちゃんが1日に必要な水分量(ml)は体重(kg)の0.75乗×132。
うーーん・・・・・、ピンと来ませんね〜。
体重2kgのコで約220ml、5kgで440ml、10kgで740mlくらいが目安でしょうか。
うちのテンコは7.2kgなので580mlでした。これには食事に含まれる水分も含まれます。
ドライフードは約10%、缶フードは約85%が水分なんですね。
基本的にはワンちゃん自身が充分な水をいつでも自由に飲めるように用意しておくことです。
でも知らず知らずのうちに脱水が進むこともありますから、一度、1日に必要な飲み水の量を計量しておくと
健康管理の目安になると思います。
それではハッピー!シニアドッグライフ。
※水分量計算は皆さまのパソコンにエクセルが入っていたら簡単に計算できます。
(例)体重5kgのコの場合は「5」。体重の数字を「3ヶ所」に。
=SQRT(SQRT(5*5*5))*132)
と、セルに入れてEnterしてみてください。
※当コラムは前任獣医師の執筆です。
