VOL.39

整体でリハビリ中のゴールデン~頑張っている犬たちをご紹介~

公開日:2014.01.20

2014年もキュティアは
ワンちゃんの苦痛を少しでも取り除いて
あげられるよう頑張って参ります!

さて キュティアには皆さま様々な悩みを抱えて来院します。

様々なケースで頑張っているワンちゃんを
紹介していきたいと思います。

ビッキーちゃん13才ゴールデン・レトリバー

昨年8月
突然の発作でかかりつけの病院に入院し
2日で退院しましたが
完全に寝たきりになってしまいました。

2日前まで元気に走り回っていたのに・・。

ビッキーちゃんがキュティアに来たのは
それから約1週間後のことでした。

来院時すでに後ろ足の筋肉は
柔らかくなって
細くなり始め
感覚も鈍くなっていました。

前足と首は少しは動かせるものの
上半身を起こすほどの力は入りません。

オシッコも自力で出すことはできず
毎日カテーテルで抜いていました。

ビッキーちゃんはまず
整体治療と
フセの姿勢のキープするリハビリと
ビタミン剤による治療から始めました。

それに加えて
毎日自宅で足先の刺激
手足の屈伸のリハビリと

1日に3回身体を起こしてきれいな
フセのポーズをさせてもらいました。

フセは簡単にできるようで
キレイに後ろ足をつけてキープするのは
なかなか難しいのです。

寝たきりになってしまった子には
ほど良い筋トレになります。

飼い主様には
この基本だけをきっちり毎日行ってもらい
2週間に1度クリニックに
通ってもらいました。

すると 徐々にフセの姿勢を維持できる
時間が長くなっていき

首を持ち上げて辺りを見回したり
手を動かして「かまって」と合図したり
できるようになってきました。

飼い主様が一番喜ばれたのは
リハビリを始めて1ヶ月で
自力でオシッコができた時です。

これには私たちもびっくりしました。

この頃から車イスでのリハビリと
オスワリの練習も追加していきました。

ビッキーちゃんは車イスに慣れるのも早く
まるで戦車のように突進していました。

車イスに乗せるとはじめは
後ろ足を引きずっていましたが
徐々に前足と同じように
あげて動かすようになりました。

車イスに乗ったまま排泄もできるようになりました。

顔を少し持ち上げるのがやっとだったのが
自分で寝返りもうてるようになったのです!

ワンちゃんの回復力には
いつも驚かされます。

人間が諦めてはいけないと。

とても元気に頑張っていた
ビッキーちゃんですが
実は昨年末に脾臓のガンが見つかり
手術をしたのですが
年明け後に天国へ旅立ちました。

その知らせを聞いたのは
この原稿を書き始めている時でした。

頑張っているワンちゃんのご紹介をしようと考えていたので
書き換えようかとも思いました。

でも ビッキーちゃんが頑張っていたことに
変わりはありません。

そのことを皆様にも知っていただきたく
そのままご紹介させていただきました。

この場を借りて
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

きっと天国で元気に走り回っていると信じています。

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