ペットロスについて考える

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こんにちは。獣医師の佐々木です。

今年は梅雨明けが遅く
少し過ごしやすかった7月。

月に入ってからは毎日夏日で子供達の
送り迎えだけで汗だくです・・・。

ある獣医師に
「ペットロスにさせないのも
 獣医師の仕事だよ」
と言われたことがあります。

老犬クリニックなので今までたくさんの
わんちゃん達をお見送りしてきました。

デイケアに週3回来ていたコや
毎週往診に伺っていたコが亡くなった時は
とても辛く

飼い主さんにかける言葉もみつからず
一緒に泣いてしまうこともありました。

実はこのコーナーにも度々登場していた
愛犬エンジェルが6月末に18歳7ヵ月半で
他界しました。

エンジェルには本当に本当に
たくさんのことを教えてもらいました。

そのほんの一部を
今日はお話させていただこうと思います。

エンジェルが我が家の一員になったのは
私が中学3年生の時でした。

当時飼っていた猫を突然交通事故で
亡くしたことがきっかけでした。

家族みんなの暗い顔を見ていた父が
見兼ねて知人宅で子犬が産まれたから
見に行こうと言い出しました。

家族皆そういう気分ではなかったのですが
見にいってすぐにこのコ!と決めました。

今思うとこの出会いも奇跡に感じます。
このタイミングでなければ我が家で
犬を飼うことはなかったかもしれません。

エンジェルは誰とでも仲良くできる
性格だったので
たくさんの犬友達ができました。

そして親孝行なことに大きな病気もなく
胴が長いため時々腰が痛くなる程度で
動物病院にかかることもほとんど
ありませんでした。

そして私が獣医師になってからは
色んなことの練習台(実験台?)に
なってもらいました。

キュティア老犬クリニックで働くことに
なったのもエンジェルがシニアになり
より多くのわんちゃんと飼い主様に
幸せなシニア犬生活を送ってもらいたいと
考えるようになったからです。

足がすべる時はこういう
工夫をすると良さそうだな

足を洗う時はこの支え方が
一番疲れなさそうだな

と実際に経験しながらエンジェルに
教えてもらいました。

鍼灸治療を定期的にやっていたこともあり
亡くなる1週間前まで朝晩1時間ずつ
外でお散歩をしていました。

最後の1ヶ月は膵炎を起こして食欲がなく
あまりご飯を食べてくれませんでした。

それでも朝晩の散歩は欠かさずに
行っていました。

自立心が強くいつも家族の役に立ちたい
と思っているコだったので
立てなくなったのがものすごくショック
だったのでしょう。

自力で立てなくなった翌日に
天国へ旅立ちました。

亡くなった日と翌日の火葬の日
2日間で一生分の涙を流した気がします。

どんなにどんなに頑張っても
後悔してしまうものなんだなと思いました。

一つだけ確信が持てるのは
エンジェルと出会えた私達家族は本当に
幸せだったということ。

名前の通り
周りのみんなを幸せにしてくれる
天使のようなコでした。

もう会えないこと
触れられないこと
声を聞けないこと

それはとてもとても辛く悲しいです。
でもわんちゃんはいつでも飼い主さんの
幸せを一番に考えています。

新しいコを迎えることに罪悪感を感じる方も
いらっしゃると思いますが

飼い主さんが笑っていてくれるのが
天国にいるわんちゃんも一番うれしいはずです。

私自身もまだ時々涙が出てしまい
ペットロスを完全に乗り越えてはいませんが

エンジェルのおかげで
よりいっそう飼い主さんの気持ちに
寄り添えるようになったと思います。

これからもより多くのコたちが幸せな
シニア犬・老犬生活を送れる
お手伝いができれば
私もエンジェルも幸せです。

今までエンジェルを応援してくださった皆様
本当にありがとうございました。

それではハッピードッグライフ♪

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