犬の椎間板ヘルニアの鍼灸治療

こんにちは!獣医師の青木です。

過ごしやすい季節にはなりましたが
台風が来たり気温の上がり下がりが
激しい日が続いています。

皆さん わんちゃんは体調はいかがですか。

今回も犬の鍼灸治療についてお話します。

前回 前々回は
「腎」「肝」という臓が登場しました。

「五臓六腑(ごろうろっぷ)」という言葉を聞いたことはありますか?

五臓とは「肝・心・脾・肺・腎」
六腑とは「胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦」

というところですが
実はそれぞれ関係する季節が決まっています。

春は「肝」
夏は「心」
長夏(日本でいう梅雨のような季節)は「脾」
秋は「肺」
冬は「腎」

今は秋で
空気が乾燥してくると「燥邪」という邪気がからだに入りやすい季節です。

すると潤いを好む「肺」の不調が起きて
皮膚が乾燥したり
喘息が起きたりします。

また
冬に向けて寒くなっていく時季ですから
関節や足腰が弱い子は要注意です。

からだに「寒邪」が入ってくると
それが関節の痛みや
足腰の重さにつながる
可能性があります。

このように
わたしたちは自然の影響を受けながら暮らしているのですね。

足腰といえば

キュティア老犬クリニックには
椎間板ヘルニアの治療のために
鍼灸治療に通っていただいている
患者さまもいらっしゃいます。

その中の2頭をご紹介させていただきます。

ちぇりぃちゃんは
5歳のミニチュア・ダックスフントの女の子。

病気や怪我などほとんどなく
元気に過ごしていましたが

ある日突然
お出かけ先で後ろ脚に力が入らなくなりました。

急いで病院に連れて行ったところ
腰の椎間板ヘルニアであることが発覚。

注射薬や飲み薬での治療と併せて
手術も勧められましたが

飼い主様のご希望で
キュティアで車椅子をつくることになりました。

そして一緒に鍼灸治療も始めることに。

1週間経つごとに
はじめ全く力の入らなかった
後ろ脚に力が入り始め
下がったままのしっぽも振れる
ようになってきました。

 

中村ちぇりぃ鍼灸

前回の鍼灸治療では
後ろ脚で立ち上がったり
前後に動かす動作が増え
本人もますますやる気の出たお顔立ちでした^^

おうちでもリハビリをしてもらったり
車イスを上手に併用して
ご家族にできることを一緒にがんばってもらっています。

中村ちぇりぃ車椅子

がんばれ ちぇりぃちゃん!

ピートくんは11才のパグの男の子。

頸の椎間板ヘルニアの手術後に
しばらく調子がよかったけれど

また前の脚のナックリング(手の甲がひっくり返って地面についてしまう状態)
が強くなってきて
後ろ脚も弱ってきていました。

鍼灸治療を始めたところ

立ち上がりがスムーズになって
足取りもしっかりしてきたとのこと。

最近では
越えられなくなっていた障害物を
乗り越えられるようにもなりました。

木皿儀ピート鍼灸治療中その1

飼い主様は

「最初の頃よりも元気が出て目つきが生意気になった」

とおっしゃっています(笑)

確かにお顔つきがはじめよりも キリッ としていますね!^^

また ドライアイで乾燥気味だった目も潤ってきて
以前より点眼する回数が減ってきました。

これからも
元気なシニア期を過ごしてほしいですね^^

木皿儀ピート鍼灸治療中2

鍼灸治療では
「気」や「血」の流れを良くしてあげることで
痛みを緩和したり
麻痺を軽減したりします。

その子が持っている力を引き出して
それを後押ししてあげる治療です。

治療効果はその子の病歴や
体力などにもよりますが

何より ストレスでいっぱいだったり
緊張しきっていた子達が
リラックスしてウトウトし始めますので
まずそれが治療の第一歩です。

どんな治療法でも
それぞれの良いところを活かしながら

その子にとって一番良い方法を探していきたいですね。

それではハッピードッグライフ♪

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