Vol.72

老化予防に取り組む柴犬のお話

公開日:2016.10.19

sakura_pic2

こんにちは♪

このところ急に朝晩の冷え込みが
強くなりましたね。

まだ衣替えをしておらず
着る服に困っている佐々木です。

涼しくなって調子が良くなった!!
というコもいれば

一気に涼しくなったので
冷えの症状が強いコは逆に足の動きが
悪くなってしまったりと様々です。

また夏のクーラーの影響で
腰が冷えてしまっていたり
内臓の働きが弱くなって胃腸の調子が
イマイチというコもちらほら。

そんな時にオススメの食べ物が梨です!

夏場の胃腸疲れを癒すとともに
秋に向かって乾燥していきますので
身体に潤いを与えてくれます。

わんちゃんも食べやすい食材なのでぜひ
あげてみてくださいね。

さて今月は
痛みの緩和と老化予防のために
2週間に1回鍼灸治療に通ってくれている
16歳柴犬の女の子桜ちゃんのお話です。

桜ちゃんがキュティアに通い始めたのは
2年前の冬のことでした。

後ろ足の弱りと前足の関節炎による
痛みがあり痛み止めを飲んでいました。

軟骨の再生を促す注射も週に1度
やっていましたがあまり変化がなく
東洋医学で何かできることはないか
というご相談でした。

また毎年2~3回は膀胱炎になり腎臓の
数値が高いという既往歴もありました。

桜ちゃんの足に痛みが出たのは12月。
そう冬は「腎」の季節です。

年齢的な腎の弱りと季節的な腎の弱り
とが相まって出た症状でした。

背中は全体的に痛みがあり
前肢後肢ともに筋肉はガチガチでした。

桜ちゃんは手足を触られるのが
苦手だったので
鍼灸治療のみからスタートし
自宅でストレッチと棒灸による
温灸をやっていただきました。

徐々に痛みも緩和され
歩くスピードも速くなりイキイキしている!
と飼い主さん。

春先になるといつも痒みが出るので
「まこも」も飲み始めました。

ぐちゅぐちゅしていた足先もまこも液の足浴
ですっかりキレイになりました。

そんな感じで
しばらく調子が良い時期が続いていました。

しかしその翌年の冬
再び腰の弱りが出てきてしまいました。

「治療をすると3・4日は腰が上がるけれど
 また落ちてきてしまう」と飼い主さん。

そこで漢方薬を始めてみることに。
すると直後からその効果は表れ
調子もまた安定してくれました。

ところが今年の春から夜中にウロウロ
したりする日がちらほら・・・。
柴犬に多い認知症の症状が出始めたのです。

すきまに頭をつっこんだりしても
危なくないように部屋の中も整頓しました。

漢方薬の処方も少し変えたことで
夜も落ち着いて寝るようになりました。

そして驚くことがもう一つ。

年に1・2回血液検査をするのですが
腎臓の数値が検査の度に下がっていくのです。
先月行った検査ではほぼ全て正常でした!

飼い主さんは桜ちゃんのことを
本当によく観察しています。

体調を考えてごはんを手作りしたり
お布団を床ずれ防止マットに交換したり

と老化予防のために
早め早めに対処していることが
功を奏しているようです。

幸せな桜ちゃん
年明けには17才を迎えます。

これからも一緒に頑張ろうね!

それではハッピードッグライフ♪

  • 獣医師コラムトップページへ